農業者の高齢化による農地法面や生活空間の草刈作業が課題となっている。
今年の3月に、集落63戸を対象に草刈作業のアンケートを行った。53戸から回答があり、報告会と将来の草刈対策を話し合った。
集計によると、草刈作業に費やしている年間時間は、45時間である。
費用試算の結果、労賃が67500円、燃料費が4700円の合計72200円となる。
その他に、草刈機械の償却費、草刈歯等の消耗品費を加算すると8万円を超えると見込まれる。
米の値段が下がり、農地を維持するための米作りとなっているのが、現実の農家の姿である。
先祖伝来の農地を守るための気力も、高齢化に伴い限界にきている農家も少なくない。
遊休農地の拡大が、年々深刻になっている状況からも分かる。
そこで、当集落では、集落一体で雑草の抑制と草刈作業の軽減を図るために、アンケート結果の意向を踏まえて行うことになった。
今後10年間で、約10ha(農地面積約40ha)の面積に雑草抑制種を施す予定である。
外部業者依存の作業から、地域コミュニティビジネスへの転換も創造し、農村の保全に向けた共同活動となっている。
写真:集落にある県下で最大面積のアスパラ農地(農業法人経営)