農山村3セクの最大の難題は、しがらみとの戦いである。
様々な地縁、血縁が、教科書に書いてある様な経営の基本的なことができない壁となることが多い。
特に、社員の雇用については「どうしてあれを採用したのか」「これは私の昔からの友人だから」など求める人材とは程遠い人でも押し付けられ、雇用しなければならなくなることがある。
3セクの経営施設のオープンに先立ち、社員募集を行い、応募者40名余りから28名を採用する面接選考に当り、地元の3セク役員3名の他に、地域にまったくしがらみがない外部者2名にも面接官として評価に加わって頂いた。
そして、選考において、外部面接官2名の評価を最優先に尊重し採用者を決めた。
採用された社員28名は寝食を共にして、苦難を乗り越えて優良3セクと言われる経営基盤を築いてくれた。
最初の一歩である社員の雇用において、小さな農村特有のしがらみを排除することができた。採用された28名は意気に感じて苦労を共にしてくれたものと思う。
この提案を勇気を持って受け入れてくれた、当時の村長兼社長の決断があってのことである。
第3セクターの成功経営はしがらみを排した雇用から
- 人脈の広がりは無駄と思われる付き合いからも生まれる
- 二人目の里子を迎えて