取締役の責任

5年間第3セクターの常務取締役に就任した。
第3セクターであるけれども株式会社である。私、以外の取締役は、社長はじめ非常勤、無報酬であった。
多くの第3セクターの非常勤取締役は、報酬ゼロか会議の費用弁償程度の場合が多い。
第3セクター会社設立から関わり、自身が役員の重責に着いて痛感したことは、往々にして、無報酬を口実に経営に対して責任ある対応をしない無責任さである。
たとえ無報酬であっても、場合によっては身を削る覚悟が求められているのが取締役である。責任と背中合わせが取締役の宿命である。
充て職であるが行政から就任した取締役が「取締役の責任は何ですか」と訊ねられた。
私は「会社のために身を削る覚悟で会社を支えること」と応えた。
例えば会社が資金調達のため借り入れる際には、連帯保証人として実印を押す人が取締役である。
組織に身を置く者の最大の仕事は、役職の大きさに比例し果たすべき責任も大きくなることは、言うに及ばない。
しかし、政治不審や不祥事に対する当事者や責任者のスカッとした責任ある対応に巡り合えなくなったような気がする。
6次産業化人材育成研修の中国地区サポータとして関わる中で、コーディネータの大学教授の熱意と責任ある実践に接し、巡り合うことが少なくなった日本人の生きざまを感じる。
「6次産業化は国の重要政策として続くだろう。厳しい日程の中での研修であるが、成果を上げ、来年度に繋げることのためにも頑張ろう」と語り、時間を惜しまず動いている。
教授と巡り合えたことに感謝し楽しくサポータ役を努めている。