中学校の恩師から、かぼちゃと人参で菓子加工したかりんとうを届けて頂いた。
通所型の知的障害者施設を開所して17年になる。
入所者の人達が作付け、収穫し、商品化した。
健康志向世に相応しい、素朴な味覚である。見た目も農村の風景を想像させるようである。
恩師は、教員を退職後、自らの退職金を資本に、開所した。以来、17年間にわたり、障害者の自立支援を継続している。
恩師は「人の生き方は様々であるが、金や物を残すことに時間を費やすより、人のためになる生き方が大切である」と語っていた。教育者としては、当たり前の言葉かもしれないが、それを、自らの財を投じて実践できる生き方を貫ける人はそんなに多くはない。
国の補助金や措置費も低下し、入所者の賃金を賄おうと農作物の栽培にも取り組んでいるとのことである。
ガンとの闘病、施設運営などの計り知れない辛苦を乗り越えて「この人達に働ける場所を、生きる楽しみを」と前向きに生きている。
身近な恩師から、人のために生きる人生の価値を学ぶ。
写真:車いす 詩画家 はらみちをさん
後方 恩師