村役場のよそ者職員

チーム力、組織力を高めるためには、多士済々、多種多様、男女混在などの人材構成が必要である。
私がかつて勤務していた村役場には、10人余りの村外からの職員がいた。
当時の村の人口は、2千人の過疎化、高齢化、1次産業の担い手不足など山積する行政課題の克服策が見いだせずにいた。
村民からは、村役場は数少ない地元雇用の場として注目されていた。
村長は、人こそが活力ある村を創り出すとして、優秀な人材を広く求めたのである。
私が、村外からの第1号職員として採用された。以来、広く募集を行ない10人余りのよそ者職員に増加した。
広島市、三次市、庄原市、滋賀県、大阪、島根県から多彩な人材が役場職員となった。
この職員達は、おごることなく村民の期待に応えようと情熱の姿勢があったように思う。
共通してコミュニケーション能力が高かった。
このうち5名が部下として、共に汗流し、知恵を出し合ってくれた。
名も知られていなかった小さな村の知名度を高める仕事をしてくれた。
村長は、村民からどうして他所から採用するのかと批判を受けることがあったようだが、しがらみに縛られない村づくりを創造していたように思う。