Column コラム

成功の3J

何事も成果を出すためには、いくつかの要素を組み合わせることが求められる。
私が特に大切にしていることは、3つの「J」である。
一つは時間(J)、2つは情報(J)、3つは人脈(J)である。
前向きに、タイムリー、変化を創り出すために常に心がけておかなければと思っている。
しかし、簡単に行かないのが常である。
3つを忘れないことは、人のために生きる姿勢を持ち合わせていなければならない。
結果として、自らに還元されることに繋がる。
特に、人脈、人の繋がりを築き上げることは重要である。
人脈が拡がることで、情報が入ってくるようになる。
このためには、人に会うことに時間を惜しまないことである。
人好きになることが、地域づくりの展開、経営課題の解決、子どもの教育、自己実現などのヒントに出会うことになる。
ただし、不要な3Jを捨てる事が必要である。
人脈は、大きな力となることがある半面、マイナスに働く人脈も有ることを肝に銘じることである。

子育てに効果があるお客さんの招き入れ

家庭にお客さんを招き入れることは子どもの学習や躾けにとても役だつものである。
親が口うるさくあれこれ言ってもなかなか効果が少ないものであるが、外部者が言うことは素直に耳を傾ける。
お客さんの一言一言に子どもは素直に、押しつけがましなく聞きいれる。
また、親がお客さんと話している様々な話題が耳に入り、子供なりに理解され、行動規範に活かされることに繋がることになる。
お客さんを招くために、時には家の整理整頓などの準備もあり、家族の協力が必要となることもある。
子どもにとっては、異世代、異空間の人との交流が、学び気づきの時となる。
奥さんを始め家族の協力が必要となるが、尻を叩いて学習塾へ行かせる以上に効果を発揮する場合がある。

子育ては自分との戦い

子どもの虐待が止まるところを知らない。悲しい事に、ニュースの定番となっているようだ。
何故にこのような時代になったのかと心が痛む。
成長していない、単なる年齢を重ねただけの大人が多くなっている。
ままごと夫婦が多くなっている。
産声を上げた時の感動、初対面の感動を忘れなければ、自己防衛ができない子どもを虐待などできないはずである。
言うことを聞かないから、躾けのつもりで叩いたなど、とても信じられない弁明を耳にする。
だだをこねたり、泣いたりすることは、子どもの自己主張の限られた手段である。
結婚し、人生設計の大きな柱として子どもを産み、そして育て上げることが人としての最大の使命である。
一生懸命に働くのは、時代を担う子どものためとしている人が多い。
子育ては、自制できなければできない。辛苦を伴う一大仕事である。
子育ては子どもとの戦い以前に、自分との戦いである。
自分を見つめ、自制ができるようになるためには、学び続ける他にない。
そして、子どもと向き合う辛抱強さをもった大人にならなくてはならない。
恋愛の産物として、子どもを産んでほしくない。
世の中が悪い、隣が悪いなど責任転嫁するような言葉が出るうちは、子育てしかり、何事も成し遂げられない。
責任が取れない、政治家、大人、経営者、幹部が余りにも目につくことが多い。
子育ては、人生のエネルギーであり、学び、成長の教科書であると思う。

組織体型は逆三角形に

組織体型は、トップダウンの△型となっているのが一般的である。
最近は、トップや幹部が見た目にも組織を支えるボトムアップの逆▽型の時代である。
経営トップが、自ら汗かき責任を執る姿勢を社員に見えるようにするすことが必要である。
特に、中小零細な企業は、転換を図るようにしなければ、この時代を乗り切れない。
社長や経営幹部は社員の見えないところでの仕事が多いのものであるが、社員と協働の見える化を図ることも必要である。
組織トップ、幹部が下から支え、苦労し、リードする姿勢の見える化の行動を執ることである。
若い社員は、自分の業務、レベルと照らし合わせて幹部や上司を判断している場合が多い。
つまり、見えるところが全ての存在感となっている。
社長や主要幹部は組織を守り、継続するため隠れた対外的な業務が多いものであるが、隠れた見えない所を見れない若い社員が多くなっている。

座右の銘

11月11日に大学生にフィールド科学・地域再生をテーマに講義した。
1年生120名に中山間地域の現状、課題、再生の取り組みを知ってもらうものである。
農業生産活動、6次産業の取り組み、地域振興、地域連携など学生にとっては日頃の授業とは違い、新鮮さをもって頂いたようである。
最後に、1分で出席カードに「座右の銘」を書いて下さるようお願いした。
短い時間の中で、書き記すことができる人は以外と少ないだろうと思っていたところ、殆どの学生が書き記して提出して頂いた。
日々の生き方の支えを言葉として持っていることに嬉しさを感じた。さらに、講義に対する感想もぎっしり書いて下さり今後の参考になる内容である。

記して頂いた「座右の銘」の一例
■誰にでも優しく■努力■時は金なり■日進月歩■一日一善■人は体験しないと本当の意味を理解しない
■やるしかない■常に全力■何事にも興味を持つ■協働■継続は力なり■常に挑戦者■努力は報われる
■自由奔放■なんとかなるさ■失敗の恐怖におびえず、それを自分の友とする■初心忘れるべからず■明日やろうはバカヤロー■あきらめない

言葉は、人の生き方を左右する計り知れない力となる。
貴方の座右の銘はと聞かれた時に、即座に応えられる人は、人生のおこぼれを社会貢献に繋げようとしている人である。

地域活性化の持続的起爆にならないM&M

一つ目のMは水である。
新しいダム湖の完成を契機に、湖面の静寂、周辺自然の豊かさを活かした地域振興に繋げようと考える。
二つ目のMは道である。
高速道の開通、橋の架橋など交通体系の新規を集客の機会と捉え、何とか我が町を観光の賑わいにしたいと創造する。誰もが創造する事である。
過去の先例から、同様の水と道により持続的に賑わいの資源となっている所は少ない。
むしろ、活性化に繋げている地域を探すのに苦慮する。
水も道も生活の必要不可欠な資源である。
生命、生活維持のライフ資源は持続的観光要素にはなり得ないようである。
最初の一年は、効果として観光客も拡大する。しかし、一時的な賑わいに終わるのが殆どである。
知名度の高い観光資源がない地域は、ローカルな資源に誇りをもって発信イベント等を持続的に取り組むことである。
そして、時間をかけて人が人を呼ぶ、絆振興の定着が大切である。

売上貢献は社員の自社商品購入が大切

売上高は一般的に
=お客様数×商品単価
=入り込み人数×購入者率×消費単価
=商圏人口×利用率(シェア)×消費単価
=売り場面積×面積当り売上高
等から見込みを立てる。
さらに、社員の自社商品の購入姿勢が必要である。
=社員数×購入単価
お客様にお願するためには、社員が自らのお金で自社商品を購入し、売上に貢献する愛社精神が無くてはならない。
80%の社員は、働いている自社の商品価値や魅力を知らないようである。
ここにもパレートの法則(20:80)が成り立っている。
社員が消費者として、営業社員として、売り上げに貢献する心得が必要であり、このために定期的な企画イベント商品を設け、社員が一丸となって推進することも一つの手法である。

9年間で第3セクターの収益基金531,000,000円

1997年に村おこしの拠点を目指し道の駅がオープンした。
担当し3年以上を費やしてのっことであった。担当以前に、5年の検討期間があった。
行政が行うことは時間との戦いでもある。
人口2000人の小さな村で成り立つわけがないとの声が大勢を占めていたように思う。
しかし、予想に反して賑わいの道の駅として定着していった。道の駅の定番施設の直売コーナー、食事コーナーのほかに、温泉があり、宿泊がありの珍しさが口コミで広がり収益を伸ばすことができた。
3年持てば5年。5年持てば10年は行けると念じて経営に取り組んだ。
素人だからどんなことでも吸収しようと、休む間もなく駆け回った。
1年目の決算で予想をはるかに超える利益が出ることが分かり、議会に基金条例を提案し、3セクの利益を指定寄付で行うことにした。
行政の立場から将来の施設修繕や経営の支えの金として9年間で531.000,000円を積み立てできた。
現在も3億円以上の基金がありる。施設のリニューアルの時期になりつつあるようで、この基金が活かされることになると思うと感無量である。
第3セクターの特徴、利点を活かした経営手法で経営の安定、収益金の積み立てができる。
成功3セクと評されてきた責任者として関われたことは、運が良かったと感謝し、一人歩きのコンサル業を楽しんでいる。

気づくところから本当の生き方が始まる

若いころに親から色々と生き方の道しるべを言われても、わかる人は少ない。殆どいないと言ってもいい。
社会に出て、組織の先輩や上司の注意を真摯に受け止められない。身にしみない。
むしろ、反抗的な態度、上司の悪口を吐きたくなるのもである。
誰もが通る成長の過程である。若いころから優等生的である必要はないが、社会人としての責任行動だけは持って対峙することである。
責任感と情熱に溢れた上司ほどうるさく感じられる。そのような上司は、嫌われることが分かっていても、いつか気づくことを念じて言い続けるものである。親もそうであるように。
誰もが、月日が経てば若いころの生意気時代に気づくものである。気づいた時はすでに遅かったとなることもある。
悲観することはない。気づいた時から本当の生き方を求めて努力する事が重要である。
若者よひるまないで、大胆に発言し、行動し、失敗したら、これも運命と笑って進むことができるようになってほしい。
くよくよせずに”なんとかなるさ”で次へ舵をきることである。

よそ者が切り拓くまちづくり

まちづくりに求められる人材として、よそ者と言われる。
他所からの転居住民は、地域になじみ、受け入れられようと自制と自省で地域活動に参加している。
永年住んでいる住民には見えない物や事が見えるのである。
よそ者は、日々の生活の中でも何とか地域に活かせるアイデアとの出会いを求め行動している。
会議に於いても、出しゃばらず出番を待つ続ける。
会議に新顔が入ると、どことなく引き締まった空気になる。
閉鎖的な農村社会では、同じような提案、発言でも、誰が言ったかが大きな意味を持って流れる。
地域にしがらみのないよそ者であることが存在感を発揮する。
私の住んでいる集落は、60戸である。この中に94歳から20歳代前半まで、15名のよそ者男性がいる。
町内7集落の中で最も活気があると言われる。
この背景には、少なくてもよそ者の多さが活気の一翼を担っているようである。
特に、若いよそ者住民は、無口者で、行動力がある。
よそ者は、集落の歴史や過去を知らないために、無駄話も少ない分、行動に時間を費やせる。
先住民とよそ者の協調が活気に満ちた地域を切り拓くものである。