Column コラム

経営トップの情の経営が第3セクター再生への一歩

地域の元気にづくりに向けた道筋が頭ではボヤっと分かっていても、なかなか行動ができない。
今から16年前、研修に訪問させて頂き、3セク設立などに参考にさせて頂いた。その3セク経営の再生に関わっている。
当時の社長であり村長のから、村づくりのロマンや3セク経営の方針等、熱く語って頂いたことが忘れられない。
私たちの3セクもこのようになりたい。地域の活性化になくてはならない地域企業として注目され、視察対応に追われるようになりたい。自慢できる経営をしたい。
16年の時を経て、まさか、自分が目標とし参考にさせて頂いた3セク経営の再生計画に関わることになろうとは、人生の不思議を感じる。
決算分析を行い数値上から課題を受けとめることは重要であるが、ここに、一喜一憂する必要はない。
まずは、経営トップの社長であり町長の、現場への出番を提案した。
従業員は、就業不安と不信感を抱いている。これを、取り払うことができるのは、社長の、親心のような声掛けが必要である。
日ごろから、遠い存在の町長社長から、情に満ちた一言が従業員の意識高揚と意識改革に何よりのカンフル剤になる。
町長社長は、自分が現場に行くことで従業員の意識が変わることがあるはずがないと、考えておられるようである。
公務多忙の中を町長社長の現場に出向いての、情に満ちた声掛けの経営が再生の一歩になる。
経営の基本は組織マネジメントが基本であるが、3セク経営には経営人の無責任さが行き詰まりの背景にあることが多い。
町長社長は、3セク従業員にとっては、雲の上の人の存在だけに、再生に向けた効果が期待できる。

ラクウショウ(落羽松)

image11幹の周りからタケノコのように突き出ている。
ラクウショウと言う樹木の呼吸根だそうです。
広島県呉市川尻町にある瀬戸内海国立公園にある野呂山の氷池の辺にある。
7本のラクウショウの根元や周辺に露出し、置き石のようである。
アメリカ等に生息し、日本では見かけられる場所は少ない。
氷池には、白いスイレン、食用ガエルの鳴き声、ジュンサイ、鳥のさえずりなど、自然の宝物を感じながらの朝の一人歩きはエネルギーの充電の時となっている。
標高800mの陽射しには、うだるような猛暑がない。

行政書士業は多彩な人生応援業

組織を離れ、独立開業して1年が過ぎた。
資格を取り、バッチを付けても飯は食えない。
全ての士業に通じることである。
日々、組織人として、地域住民として、人や地域活動にどのような関わり方をしていたかが、独立開業して知ることになるのではないだろうか。
組織における立場の顔、地域住民としての裏方の顔など、7色仮面のように場に応じた柔軟な関わり方をしてきたことが現在の士業活動にとても役だっている。
士業は50歳過ぎてからの信用業と位置付けていた。一人あるき業は不安がつきものであるが、開業までの種播き人生で築いたネットワークが最大の財産となっている。
人生の種播きは、継続が必要である。
行政書士業の行政手続支援は、ほんの業務の一端に過ぎない。
人生相談、経営改善支援、子育て支援、地域づくりなど、感謝される業務、活動に関われて楽しい。
観光施設の支配人(非常勤)、道の駅アドバイザー、3セク経営の見直し、6次産業プランナーなど小さな出会いと行動の積みかさねの結果である。
事務所から外へ飛び出し、楽しさ、出会いを求め行動することが重要である。
学ぶことは、外に出て行動することから始まる。
資格取得後からが苦難の道のりである。
相手の状況に応じた、与えずきな人になることが必要である。
最初から報酬の事を考えず、言わず、行動する勇気を持ち続けたことが、業務依頼に繋がっているようである。

想い念じての努力が夢を叶える

「何事にも諦めず、コツコツひたむきな努力が必要である。頑張れよ。」
人生の先輩や親からこのように、叱咤激励されたり生き方を説かれたものである。
分かっていても、これができないのが人生である。
我が人生波乱万丈とはいかないまでも、結構変化に富んでいるように振り返る。
津軽平野から神奈川を経て中国山地の小さな村役場に転職し、第3セクターの設立経営、村づくり企画など20年に亘り取り組ませて頂いたことが、今の生き方の礎である。
様々な声を背にしながらも、進むことができたのも当時の村長の支えがあったからである。
「新しい事には、批判が付きものだ。批判者には誰もがなれる。される人にはなれない。村長をさせてもらっているが、世間では半分は反対者である。」
「まちづくりは経営である。特に第3セクタ-経営は、大変難しい。10年間はやってくれ。人事異動があっても、この仕事は、携えて行ってくれ。」
このような言葉を日々掛けて頂いたお陰で、直向きに、我を忘れて取り組んだ。
そして、いつかは、多くのまちづくり視察調査の人達に取り組みの成果を語れるようになりたい。
他の地域で事例発表できるようにしたいものだ。
3セク経営の成功経営、優等生などと注目されたい。
このような、想いを抱き、念じ、行動し、向学した。
気がつけば、故郷に5年間も帰省していなかった。
情熱を抱き続けることが、夢の実現に繋がることを実感する。
日々、誠実な人間関係を気づいていると、必要な時に必要な人が現れ、導いてくれるものである。
辛苦や落ち込むことがあるから、改善、見直し、人生の在り方を考える。
今の2世、3世の政治家の言動から覗い知るように、幸福感に満たされた環境からは人間が成長にしないものである。
農村の第3セクターを皮切りに海の第3セクター、山の第3セクターと3種の3セク経営に携わることができ、地域振興の楽しさに感謝している。
色んな事があっても「なんとかなるさ」と進み続けることが、夢の実現に繋がる

観光・健康・信仰の3コウがそろった山・野呂山

瀬戸内海国立公園に指定されている野呂山。広島県呉市川尻町にある。
弘法大師縁の弘法寺、宿泊施設の国民宿舎野呂高原ロッジ、伝説の大岩、昔は冬 の氷の生産池であった氷池、ウオーキングに人気の登山道、遊歩道、オートキャンプ場、キャンプサイト、川尻筆の歴史を伝える筆資料館など一日では廻りきれ ない、健康、観光、信仰(癒し)の山であった。
身近に、ありながら市民以外の方には知られていない所や事も多くある宝のように思った。
川尻町のまつづくり会議に出席し、町民にとっては、町のシンボルとして誇りの観光資源であると痛感した。
町民のまちづくりの地域資源評価は、のない物ねだりのマイナス発言が多いものであるが、出席者からは野呂山の存在を活かそうとの気概を感じた。
地域の生活者が地域の魅力に気づき、活かすことが地域づくりの原点であり、有形、無形の資源の魅力と共に、働いているスタッフの優しい対応が、登ってこられて人達は感動されているようだ。
食のおススメは、手づくりの猪ハンバーグである。他所では、堪能できないように思う。

農地の年間草刈労賃67500円

image07農業者の高齢化による農地法面や生活空間の草刈作業が課題となっている。
今年の3月に、集落63戸を対象に草刈作業のアンケートを行った。53戸から回答があり、報告会と将来の草刈対策を話し合った。
集計によると、草刈作業に費やしている年間時間は、45時間である。
費用試算の結果、労賃が67500円、燃料費が4700円の合計72200円となる。
その他に、草刈機械の償却費、草刈歯等の消耗品費を加算すると8万円を超えると見込まれる。
米の値段が下がり、農地を維持するための米作りとなっているのが、現実の農家の姿である。
先祖伝来の農地を守るための気力も、高齢化に伴い限界にきている農家も少なくない。
遊休農地の拡大が、年々深刻になっている状況からも分かる。
そこで、当集落では、集落一体で雑草の抑制と草刈作業の軽減を図るために、アンケート結果の意向を踏まえて行うことになった。
今後10年間で、約10ha(農地面積約40ha)の面積に雑草抑制種を施す予定である。
外部業者依存の作業から、地域コミュニティビジネスへの転換も創造し、農村の保全に向けた共同活動となっている。

写真:集落にある県下で最大面積のアスパラ農地(農業法人経営)

子育てをするならわがまちで—–地域はわたしの大家族

広島市にあるNPO法人「よもぎのアトリエ(代表理事 室本けい子)」が呼び掛け、子育て支援を考えるセミナー、屋外体験などの取り組みを実行委員会を立上行うことになった。
テーマは「子育てをするならわがまちで—–地域はわたしの大家族」である。
障害を持つ子も、一人親の子も、非行が心配な子も、みんな普通の子である事を脳科学等からの学習や、農山村の生活文化に触れ、体験を通じて、地域と連携した子育ての大切さなどのプログラムを体系的に来年の2月まで、県内の街や農山村などで行なう予定である。
核家族化などにより子育ての親力が課題となっている。
子育ては、今こそ、有形・無形の地域力を活かした地域の「まなざし」の連携が必要に思う。

6次産業化プランナーへ

各県の6次産業化の支援団体が決まったようである。
いよいよ、農業者の新たな6次化への取り組みが、国の政策により後押しされるのかと、期待したい。
私も、6次産業化プランナーに選任頂き、農業者の想いを形にし、農業所得の向上を応援できるプランナーを目指したいものである。
しかし、農業者の中にはワクワクされている方は、そんなに多くないのが実態である。
今までは、流通・販売をJAに依存し、農業者の苦労に所得還元が少なかった。
今回打ち出されている、6次産業化を最近よく言われるスピード感を持って支援することが重要である。
6次産業の言葉に踊らされることで終わることのないようにするために、行政の机上の計画づくりに時間と費用を浪費させないことが求められる。
役人満足の計画づくりを改め、シンプルな事業化計画にならないかと常々想う。

農地の雑草抑制芝の吹き付け実施

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中山間地の農村が抱える悩みの種の一つが、農地の草刈作業である。
高齢化と若い後継者の不足により、年々深刻になっている。
そこで、昨年の秋から集落集落協定事業として、除草剤の散布、枯れ草の焼却を3回の下準備を経て、本日、雑草抑制芝の種子吹き付け作業を行った。
約3000㎡の作業を、地域住民と業者の共同作業として実施した。
夏ごろには芝が農地法面を緑で覆い尽くし、草刈作業の軽減を図りたいものである。
効果を分析し、確認されたならば今後8年間で、10haの面積に実施する予定である。
集落アンケート(63戸)によると、年間5.6回、45時間の草刈作業を行っていることが分かった。
労賃、燃料の経費試算が約7万円と見込む事ができる。
将来の継続されることになれば、業者委託に依らない地域ビジネスの立ち上げも創造し、地域に資金還元を図ることにしたい。
農村の自然資本の価値を国民が共有の資本として認識されると共に、1次産業の衰退が地域、国家の活力と極めて強い相関にあることも理解されるようになってほしいものである。

広島県三次市君田町
石原集落協定組合 事務局 古川

地域経営は行政職員の陰力が必要

村活性化の夢と希望を担い、設置された公共施設の利活用の低下、収益の減少が経営課題となっているところが多くある。
要因は、人口減少、少子化、高齢化、東北の地震による景気低迷、社会的、自然的背景を列挙することができる。
先日、ある町(合併前は村)から公共施設の経営の改善の相談を受け訪問した。
町村合併を機に、指定管理制度による管理に移行し、自立経営が指定管理制度の原理原則であるとして、役場の支えが後退した。
村の活性化を目的にした設立時の原点に立ち返り、行政と住民と共にある経営方針を明確にすることが必要と思う。
企業性に乏しく、民間参入の可能性が期待できないところを補完するために「苦渋の選択」として第3セクーを設立した事を思いだすことが必要である。
地域振興は、給料を貰いながら地域の事を職務としている、行政職員の「陰力」が必要である。
行政には人材が豊富で、見渡せば、やる気がある職員を見つけ出すことができる。
経営の羅針盤となる社長の理想と信念を示した「経営理念」と「経営方針書」を策定するなど、当たり前のことに取り組むことで、スタッフのモチベーションを高め、再生に向けた創造経営に繋げることができる。
これは、類似施設に共通の課題となっている。
原点に返ることで、見直しの選択肢が増えるものである。