車利用者のちょっと一休み休憩機能を主たる目的に始まった道の駅整備が、時代と共に地域の観光振興、交流促進など地域の活性化の中核施設として存在意義が強くなっている。
近年は、市町村合併の中で行政に代り行政機能の肩代わりまでする道の駅も少なくない。
直売所の経営を主体にした地域の存在感を発揮した地域振興になくてはならない施設となっている反面、郊外型のスーパーマーケットの違いを感じさせない道の駅もある。
収益性と公共のバランス経営を忘れてはならない。
市民の税金を持って整備している道の駅施設の果たすべき目的、有るべき運営の姿を再考する時代になっているように思う。
設置者の市町村側は、指定管理者に任せることで安心しきっているのでは問題がある。
指定管理者は、収益性をいかに高めるかに邁進し、住民との距離感が発生し、本来の地域のの豊さに活かされない状況になってはならない施設である。
バランス経営のために、ほど良い住民参画の位置付けを明確にし、住民の姿が行きかう、住民の誇りの経営施設であり続けなければならない。
公共施設の経営管理も指定管理制度が一般化し定着しているが、住民視点で様々な課題が指摘されている。
課題解決に住民の声を生かし、住民の誇りの道の駅として経営管理の戦術の見直しを図らなければ存続が危惧される道の駅が多くなると予想される。
道の駅直売所の売上を伸ばす
全国の道の駅の収入を支えているのが直売所である。
地元の顔としての道の駅直売所であるだけに、地元の農産物、加工品が並んでいるのは当たり前のことである。
商品へのこだわりと共に、スタッフの接客マナー、サービスの心得が重要である。
スタッフ一人ひとりの利用者とのコミュニケーションが重要なサービスの一つとして、自然体の行動として身につけておくことが売り上げ効果に繋がる。
直売所には、地域ならではの珍しい品もあり、利用者から商品の調理の仕方や商品について訊ねられることも少なくない。訊ねられた時には、笑顔で喜んで説明できるスタッフ揃いの直売所であることが集客拡大、売上拡大のポイントである。
スタッフ教育の継続を忘れないことである。
サービス業は、迎い3分、送り7分と言われるように、送りの印象がとても大事である。
支払い時のレジスタッフの「態度、笑顔、言葉」が利用者との絆となり、売上を左右することとなると言っても過言ではない。
最後の感謝の一言が次の集客に繋がることを忘れてはならない。
自らシナリオを描き実践する挑戦者であれ
人は人として生きていくためには、学び続ける姿勢が大切である。
特に、人との出会いのが多いほど学びの機会が多くなり、変化する自分の機会として活かすことができる。
人の生きる力は人との出会いの多さに比例する。
出会いにより、様々なアドバイスや声に惑わされないことも大切である。
自らの中に、ぶれない自分を持つことが大切である。
協調の中に選択が必要である。
素直な精神で聞き、自ら選択する勇気と頑固さが必要である。
つまり、人の声を聞き、自ら選択し、自らシナリオを描き、実践する、挑戦することである。
敗者になることを恐れない、挑戦者で有り続けなければならない。
樽ヘビ人間を巻き込んで地域づくり
人は誰もが樽ヘビ人間の素養を持っている。
樽ヘビとは、足を引っ張ることである。樽の中から一匹のヘビが這い上がろうとすると、他の樽底のヘビが這い上がれないようにすることの喩である。
リーダーが時代の変化に対応し、取り組みを改善しようとか、始めようなど、創造性を発揮したい議論の場を超えて批判的、中傷的な発言繰り返す人である。
まちづくりの難しさがここにある。情熱を注ぎたいところに注げなくなり、止めてしまいたくなる。
止めたらますます活力のない集落の情況になる。
かと言って、樽ヘビ的な人達を無視してまちづくりはできない。
このために、何とかして批判的な人達との協調、巻きこみに浪費を費やすこととなる。
樽ヘビ人がいることを前向きに捉え、巻きこんで協議を重ねることが集落づくりである。
そして、歩長が合うようになる。
産みの親が違っても二人は成長兄弟
5才7月(トシ君)と1才3月(オウ君)の二人の男の子は朝方には、同じ布団の中で絡み合って寝ている。
前夜の寝る祭は「トシ君はお母さん、オウ君はお父さん」とトシ君の指示で布団に入る。
最近は、夜明け前ごろからオウ君がゴロゴロ起き出しトシ君の顔に触ったりしながら、トシ君の布団の中に移動する。この間、トシ君はオウ君の行動に関係なく熟睡から覚めることはない。
そして、オウ君のぐずりの声が消えていつの間にか再度の眠りに入っている。
同じ布団から可愛いいびきが幸せの二重奏となって聞こえてくる。
二人は血が繋がった兄弟ではない。産みの親は違う。
同じ屋根の下で、二人は毎日、喧嘩したり、物を取りあったり、おやつを共に分けあったりしながら成長の階段を登っている。
二人を見ているとあらためて、人は人のことを想い、支え合うことの中に幸せがあり成長の原点であると痛感する。
夫々の産みの親と暮らせないトシ君とオウ君であるが、この屋根の下で、同じ布団の温もり、同じ釜の飯を食べた暮らしが人生の礎となるよう願い努めている。
生んでくれた親に感謝し、社会に出てほしい。
二人は曇り空に覆われることのない我が家の太陽にである。
我が家に来てくれた二人の太陽君に感謝し、希望の灯りとなっている。
コミュニティビジネスの成功の秘訣
地域を活性化する方策の一つとしてコミュニティビジネスがある。
これは今に始まったことではない。農業の6次産業化もコミュニティビジネスとして展開している地域が多い。
ビジネスとして持続されるためには、資金の循環の仕組みが求められる。つまり資金ショート対策が必要である。
地域活性化のボランティアや共同の活動からビジネス化にステップアップする場合のコミュニティビジネス化は、資金が循環する仕組み作りができず途中で頓挫することが多い。
つまり、住民の生きがい的な交流活動から抜け出せない現実がある。
一旦懐に入ったお金は、出したくないとの想いが強く、収益を次の事業向上を図るために投資しない。
ビジネスの基本である経済の循環と向上を参加者が共有の理念として持たなければならない。
コミュニティビジネスの成功と持続に求められることは、5年先を見通せる仕掛人材が必要である。
地域では、10年先を見通せる人はなかなか見つからなくても5年先を考えられる人は地域にもいるものである。
例えば、定年退職者の知恵と経験を借りることも一つの手である。
地域活性化伝道師として
平成24年4月1日から内閣官房所管の地域活性化伝道師に就任させて頂くことになった。
伝道師は、観光、交流、農林水産、医療、福祉、環境,集落再生などに多様な地域づくり課題の取り組みを支援することになっている。
各分野の有識者や実践者、コンサルタント業など270名余りの方々が全国から就任者されている。
私は、このたび初めての就任である。観光、交流、集落再生等に微力ながら、今までの経験を活かし、教科書からはひも解けない支援に努めたいと思う。
人を繋ぎ、地域を繋ぎ、物を繋ぎ、地域住民の自慢づくりによる、自主自立の地域振興の仕組みづくりに貢献したいものである。
他所者の視点で生活住民には気づかない地域の力や宝探しの応援者として、関われる機会が楽しみである。
熟年の磨き抜かれた技を活かしたソーシャル活動
60歳以上の企業退職者の力を借りて集落の活性化に取り組んでいる。
この人達は、高度経済成長の中心となった人達で、辛抱と協調性をのあるバランス感覚を持ち合わせ、不平や不満を口にすることもない。
また地域愛が強く、ふるさとが元気になることを人生の楽しみとして参加してくれている。
農水省の3種類の交付金を活用し、農業用施設の再生に取り組んでいる。
培われた技術を活かし、建設業者に勝るとも劣らぬ段取りと手際の良さで進めていく。
民間業者に委託する場合の半分程度の費用で完成できる。
ソーシャル活動として、少しの日当で取り組んでいる。交付金を集落住民にに還元でき、経済の循環にも役ち、施設の機能回復が図られ、農業生産活動、集落活動に役立つことになっている。
現職企業人の頃は、同じ集落に暮らす住民でありながら触れ合うことも殆どなかった人達同士が、コミュニケーションを深める活動の場ともなっている。
地域活性化のポイントは、60才から70才代の経験を活用することが重要である。
売上に忘れがちな社員の購買力
売上の拡大に向けて、消費者に様々なサービスや目玉商品を提供し来店を呼び掛ける。
売上見込みを計画する場合、立地条件を踏まえた交通量、商圏人口、年齢層、競合店の存在など様々な視点から分析し、試算を行なう。
高齢化、人口減少、不景気の影響から消費意欲が低下している。
このような経営環境を克服するために、社員が利用拡大、消費拡大に少しでも貢献することが必要である。
社員が給料の5%程度を、自らの会社のために還元するようにしたいものである。
外部からの売上拡大と共に、社員一人ひとりが資金繰りに少しでも貢献するようになれば経営者としては有り難いことである。
例えば、会社が毎月500万円の給料を支給する場合、給料の5%を消費に貢献した場合
月 500万円×5%=25万円
年間 25万円×12月=300万円
このように、社員の少しの協力が力となり会社の活気を生み出すことになる。
給料のためだけでなく、会社を持続させるためにどのような行動を取るべきか考えることが、社員に必要である。
リーダーは他人の喜びを我がことのように
人は、嫉みの動物と言われる。
一般的には、他人の幸せを快く想う人はそんなに多くなものである。
組織の大小に関係なくリーダーたる人は自分の喜びを控えて、他人の小さな幸せにも喜びを感じる人であってほしい。
例えば、部下や隣人の子どもが目標の試験に合格した、希望の会社にに就職できた、恋が順調である、昇進したなどの日常の出来事を聞いたら「良かったな、おめでとう。これで一安心だね」等の一言の声掛が出来るひとでなければならない。
聖人君子のようにはなれないが、感動の姿勢、共感共鳴の姿勢を持ち合わせた人でなければならない。
この姿勢は、人に支えられるために必要なことである。
そして、時には賛否両論の選択の決断をし、舵を切らなければならず、精神的な頑健さも必要であるが、日頃から誠意のなる声掛けを欠かさないようにしていることで、背中を押し、支えてくれるものである。
リーダーたる人は、表に出る力強さ以上に、これでもかと思われる程の返りを求めない気づかいと、ハーモニーな心を持ち合わせることが必要である。